河内国賠訴訟 控訴審判決
2010年7月8日(木)13:20、東京高裁424号法廷
河内国賠訴訟の控訴審判決に関心、ご支援を 原告 河内誠
反戦運動で知り合った学生3人でアパートをルームシェアしていたところ、「賃貸住宅を過激派のアジトとして使用しており詐欺の疑いがある」とされて、2007年1月に私が逮捕・勾留された事件。その不当性を問う国賠訴訟を、2007年12月に提起しました。
2009年10月の第一審判決(5月13日(木)弁論への呼びかけの中で「7月」となっていましたが、こちらが正しいです。訂正いたします。なお、7月に第一審が結審しています。)では、当時私が参加していた「ブント」の過去に違法行為があることや、友人3人で同居する旨を私が最初から不動産業者に伝えていたことが確証しきれない、といったことを理由に、敗訴となってしまいました。
その控訴審は前回5月13日の第三回弁論を以って結審しました。前々回の弁論(3月11日)で被告・神奈川県は、『聴取報告書』(被告側が2月17日付で提出。「家主及び家主の妻」にアパートの契約状況等について聴取した、とするもの。)について、「家主自身の発言なのか家主の妻の発言なのか、不明な点がある」と裁判所から指摘され再提出を求められていました。しかし、前回の弁論で被告側は報告書を再度提出せずにそのまま撤回してしまいました。
この報告書をめぐって問題となっているのは、家主が私に対する処罰意識を持っていたかどうかということ。アパートの契約を巡る「詐欺」被疑事件であるこの事件では、家主から「被害届」が提出されたことになっています。しかしこの「被害届」は、実は神奈川県警の警察官が家主の家を直接訪れた上で提出させたものであることが、地裁の段階での警察官の証言によって確認されています。
そもそも私は、アパートに入居して数ヵ月後、たまたま顔を合わせた家主さんの奥さんにも「友人3人で住んでいます」と改めて話をしたことがありましたが、その後も逮捕されるまでのおよそ一年半の間、家主さんとも近隣の方たちとも何のトラブルもありませんでした。「家主の処罰意識」など、警察がでっち上げたものだとしか考えられません。
被告側は、私の捜査に関する調書などの証拠書類を、一審での再三の請求・さらに地裁の命令をさえも無視して、まったく提出してきませんでした。さらに、逮捕から3年も経過した時点でわざわざ家主側から聴取したとする報告書なるものを引き下げてしまうという失態を演じた訳です。被告側の不正義は疑う余地もありません。
とにかく賠償を勝ち取って法的正義を回復し、類似事件の再発を食い止めたい所存です。どうか最後まで関心・ご支援お寄せくださいますようお願いいたします。