バレンタイン国賠判決 本件控訴を棄却……

声 明

本日(2010年6月29日)、東京高等裁判所 第24民事部(都築弘裁判長)は、原告U.C.バレンタインが、03年12月9日に警官の暴行により重傷を負わされ、不十分な治療のまま勾留されたことで受けた損害について、東京都に賠償を求めた訴訟で、控訴を棄却する判決を言い渡しました。
07年3月29日の東京地方裁判所 民事第44部(杉山正己裁判長)の一審判決は、逮捕時に暴行した警察官とその日の夜、診察した警察病院医師の証言を採用し、右膝の粉砕骨折は道路脇の看板に激突したか、はずみで路面に激突した自損と認定しました。警察官の暴行を目撃した証人は「歌舞伎町の黒人コミュニティの仲間であったこと」で信用できないとされ、釈放後に入院・治療を受けた荏原病院の医師や原告本人の説明は全く採用されなかったのです。
控訴審では、留置人名簿、留置人診察簿、警察内部の生活安全部長、保安課長への報告が開示され、東京都の主張と異なる点もありました。また、医師2名の鑑定意見書を提出し、看板に衝突したのであれば、皮膚表面の外傷、開放骨折などを伴う可能性が指摘されました。証言台に立った医師はX線写真の変化やカルテから、骨折が看板衝突ではなく、踏みつけによる可能性が高いことを証言しました。東京都から証人申請された石山帝京大名誉教授でさえ、骨折の具合からみて看板衝突で起ったものでないことを証言しました。
つまり、一審判決が認定した「看板衝突による骨折」を裏付ける証拠は、控訴審では全く出ていません。それなのに、控訴棄却とは一体、何に基づいて判決したのでしょうか。私たちには理解できない判決です。
私たちは真実を明らかにし、被った損害が公正、誠実に賠償される事を心から望み、東京都による損害賠償が実現することに全力を尽くす所存です。

2010年6月29日
U.C.バレンタイン、家族一同
バレンタイン国賠裁判支援会
国賠ネットワーク

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