9/6 バレンタイン国賠上告理由書等提出

バレンタイン国賠 上告理由書など提出

新宿警察署 逮捕時の傷害・医療拒否 国賠訴訟

2010年9月6日、バレンタイン国賠裁判の上告理由書と上告受理申立書を最高裁判所あてに提出しました。上告印紙代などを支える基金へのご協力ありがとうございました。
6月29日に東京高裁第24民事部(都築弘裁判長、北澤章功、比佐和枝裁判官)がバレンタイン国賠について下した控訴棄却(判決概要は国賠ネットワーク No.124に報告)の判決は酷い内容でした。一審判決の看板衝突による骨折は否定しておいて、今度は重篤な高原骨折が、27cmの段差から路面に着地し た際に起きたとの認定です。2通の石山意見書と石山証言に合わせて東京都が主張を変え、裁判所もそれに合わせて認定を変えたのです。物理の基本的な運動法 則に反する石山証言を「証言自体格別不審はない」としたのです。

上告理由書は憲法違反を次のように述べます。
「原審(控訴審)判決は、上告人の本件骨折の発生原因につき、「上告人が逮捕を免れるため、進行方向左手の段差に回り込み、その後、路面に戻ろうとした 際、段差の上方に位置していた本件看板に衝突し、これによりバランスを崩し、衝撃緩衝能力が障害された状態で段差下のアスファルト路面に右足踵から着地 し、その際、脛骨の長軸に沿って縦方向にかかる圧迫力と、段差から路面に戻る際の水平方向からの力とが上告人の右膝付近にかかり、これによって生じたもの と優に推認されるのである。」と判示する。さらに、警察官における、上告人の身柄拘束中の措置についても何ら違法性がないと判示する。
しかしながら、上告人が第1審から繰り返し主張してきたとおり、上告人が田名部警部補の踏み付け行為により右頸骨高原骨折を負ったこと、さらには上告人の 身柄拘束中、新宿警察署の警察官らによる処置が違法であったこと、さらには被上告人の訴訟遂行が違法であることは、経験則上明らかであり、原審判決は、第 1審判決同様、被上告人にとり不都合な証拠等を不合理に捨象した上、明らかに経験則に反した事実認定をしている。その結果、上告人は、田名部警部補により 右脛骨高原骨折という重篤な身体損傷を負わされ、さらには身柄拘束中も不法行為を受けたにもかかわらず、現在に至るまで司法的救済を受けられないでいる。 したがって、原審判決は、憲法で保障された人格権(憲法第13条)を著しく侵害するものであり、違憲・違法であることは明らかである。」

また、上告受理申立書は法令の解釈に関する重要な事項を含む誤謬があることを指摘し、上告を受理するように求めています。
「自由心証主義に基づく心証形成すなわち事実認定は、合理性を有していなければならず、判決書でも、それを理由中に明示しなければならない。
したがって、自由心証による認定においては、適法に提出された資料が理由無く排斥されてはならない。適法な弁論や証拠調べの結果を無視した事実認定は違法 であって、上告受理申立の理由(318条1項、325条2項)となる。……以上、原審判決は著しく経験則及び論理則に反しており、原審判決には「法令の解 釈に関する重要な事項を含む」誤謬があるといわざるを得ない。よって、上告受理をされたうえ、原審判決を破棄されたい。」

損害については、印紙代の都合から一部請求として1000万円としました。結語で、「…以上のとおりであるから、原審判決は甚だ経験則に反したもの であって、これにより上告人の人格権(憲法13条)が侵害されているのであり、原審判決は違憲・違法の謗りを免れない。…原審判決を破棄され、上告人に対 し司法的救済の途を開かれることを求めるものである。」とまとめています。

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