国賠裁判について

 さまざまな国賠裁判を結ぶネットワークは1989年に作られました。国賠裁判は、国や自治体の公務員から不法な被害を受けた人たちが国家賠償法1条に基づいて、その責任を問い、謝罪や賠償を求める訴訟です。無実の罪で逮捕・拘留・起訴された冤罪被害者を中心に、国賠裁判を闘う原告や支援グループの、ゆるやかな連携と支援交流をめざしたネットワークです。 しかし国賠は難しい・・・・・。

 国が証拠を独占し、しかも違法性の立証を原告に負わせている現状では、公権力の誤りを明らかにすることが極めて困難になっています。それにもかかわらず、いまも、多くの国賠が提訴され、闘われています。

 年に一度、人権被害を受けた当事者・支援者が集まって、互いに語り合い、その方法や智恵を共有する全国的な交流集会を開いてきました。現在、国賠を闘っているのは、富山(氷見)冤罪国賠、護衛艦「たちかぜ」国賠、麻生邸リアリティー国賠、築地署公妨国賠、新宿署違法捜査憤死事件の国賠、星野再審に関連した手紙・ビデオ国賠、小助川国賠、長崎県警の入江国賠、泉水国賠・・・・。

 今年はあらたに、布川事件の国賠、横浜事件の国賠が提訴され裁判が開始されようとしています。よど号事件に関連した「違法逮捕状撤回国賠」も始まろうとしています。

 これらの国賠裁判の現状が報告されることでしょう。そこでは、隠された証拠をどうやって開示させるかという共通の問題が浮上することでしょう。その他上級審への資金問題、支援のあり方をめぐっての問題、代理人弁護士との意思疎通など、抱えている課題を語り合います。具体的なそこには国賠の未来とともに、私たちの社会の人権の展望が語られます。新たに提訴された国賠裁判の勝利へと繋げていきたいと思います。

 また、国賠ネットワークの源流ともいえる冤罪被害者の国賠裁判を、昨年の秋期シンポジウムで報告された資料「冤罪無罪国賠と再審無罪国賠」も参考にpdfファイルとして用意しました。